日本道路は「道からはじまる街づくり」をコーポレートスローガンに、社会の様々な課題に向き合い、持続可能な未来の街づくりのために舗装技術が貢献できることを考えています。2050年のカーボンニュートラルの実現や資源循環などの環境課題のほか、少子高齢化による担い手不足は社会インフラを支える建設業にとって大きな課題となっています。これらの課題に対処するために、CO2排出低減技術やリサイクル技術の向上、建設ロボットの開発・導入による建設作業の自動化・省人化など、デジタル技術の活用により建設現場の生産性、安全性の向上と技術の進化を本格化させる必要があります。一方、モビリティ技術の進化により人と車を取り巻く社会環境も大きく変わろうとしています。
当社はこれらの課題に持ち前の技術力で対応するため、中長期技術開発計画「Nichido Mirai Tech-Plan 2050」を掲げ、SDGsのゴールである2030年、その先の2050年に向かって研究・開発を重ね、人と社会の営みに新たな価値を生み出していきます。

- ※Society5.0:サイバー空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会(超スマート社会)
カーボンニュートラルの実現
経団連が進める「チャレンジ・ゼロ」をはじめ、2050年カーボンニュートラル実現に向け、アスファルト合材の製造プロセス、工事現場での施工における対策技術の早期実現を目指します。
- アスファルト合材センター、アスファルト混合物、現場施工技術、建設機械など
アスファルト代替バインダー、リサイクル技術開発
気候変動対策による化石燃料の使用制限など、今後の社会情勢の将来予測に対応するため、アスファルト代替バインダーの開発や、現在のアスファルト舗装再生資源化率99%以上を維持しながら、更なる舗装材の再利用・再生技術の研究開発を進めます。
- 枯渇性資源(アスファルト)への対応技術
- 再利用、再生利用技術開発
- ECO商品の拡充、合材再生技術の高度化
DX技術の活用と働き方改革
建設従事者の高齢化や、新規入職者減少による人手不足が大きな課題となっており、建設現場のデジタル技術の導入の促進、建設ロボットの開発・投入やAI(人工知能)、デジタル技術による自動化・省人化を図り、生産性と安全性を向上させます。
- DXによる自動化・無人化、ロボット・AI技術開発
- DXによる生産性向上技術(現場ネットワーク化など)
- 安全対策(AI搭載カメラ「Eye Think(アイシンク)」他)
既存インフラの老朽化対策
高度経済成長期に建設された社会インフラは今後急速に老朽化することが懸念されています。持続可能な社会の実現のため、老朽化したインフラの点検・診断技術、維持・長寿命化技術は非常に重要なテーマとして位置づけて研究開発に取り組んでいます。
- 舗装維持技術開発
- 更なる高耐久舗装の対応
- 舗装点検の迅速化・省力化、舗装管理技術の迅速化
Society 5.0で実現する社会への対応
AIがIoT ※ を通じて集積したあらゆる情報(ビッグデータ)を解析し、更に進化したモビリティ技術により交通は自動化・無人化され、道路空間が人のための「アメニティ空間」となる社会に対応した技術開発を進めます。
※IoT:Internet of Thingsの略で、様々なモノ(物)がインターネットに接続され、相互に情報交換する仕組み
- モビリティ技術支援
- アメニティ空間を創造する舗装技術
「Nichido Mirai Tech-Plan 2050」ロードマップ
