工事部門での取り組み
建設機械などの省燃費運転の普及・展開により施工段階におけるCO2の排出を抑制
工事施工時の燃料消費量削減のため、環境負荷の少ない環境対策型建設機械の使用、建設機械やダンプトラックなどのアイドリングストップ徹底を実施しています。
当社は、一般社団法人日本建設業連合会の「建設施工段階のCO2排出量」目標値(1990年度比で2020年度までに20%削減)に対し、2020年度は57.0%削減を達成しています。
製造・販売部門での取り組み
アスファルト合材製造によるCO2排出量削減
アスファルト合材製造時の燃料消費量削減のため、省エネ効率の高い、低空気比燃焼バーナーの積極的な導入やCO2の排出を約30%削減できるガスバーナーを導入しています。更に多品種な合材製造に対応できる加熱乾燥用ドライヤ装置の熱交換効率の向上を図っています。
また、電気使用量削減のため、電気使用量のピークカットを目的としたデマンドコントローラーを全てに導入しています。その他最適な回転制御を行い、ロスを最小限に抑えるため、大型モーターを搭載した機械装置(排風機・ウインチモーターなど)にはインバーターを導入しています。
燃料等使用量実績
項目 | 部門 | 種別 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
重油 | 都市ガス | 軽油 | 電力 | |||||||
2021年度 | 2022年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2021年度 | 2022年度 | |||
主要な エネルギー 使用量 |
製造・ 販売部門 |
合材・ 再生材製造 |
20,418㎘ | 19,814㎘ | 2,568千m² | 2,401千m² | 1,504㎘ | 1,704㎘ | 4,505万kWh | 4,558万kWh |
工事部門 | 工事施工 | - | - | - | - | 905㎘ | 3,592㎘ | - | - | |
事務部門 | オフィス 活動 |
- | - | 10千m² | 16千m² | 509㎘ | 13㎘ | 472万kWh | 457万kWh | |
計 | 20,418㎘ | 19,814㎘ | 2,578千m² | 2,417千m² | 2,918㎘ | 5,309㎘ | 4,977万kWh | 5,015万kWh |
CO2排出量実績
項目 | 部門 | 取り組み内容 | CO2排出量 | (参考)対2013年度比較 | ||
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2021年度 | 2022年度 | 2021年度 | 2022年度 | |||
CO2排出量 | 全部門 | 燃料使用量削減 電力使用量削減 |
102,579t-CO2 | 98,059t-CO2 | -27.1% | -30.3% |
脱炭素社会に向けた取り組み
アスファルト合材の製造温度を低減し低炭素から脱炭素社会へ挑戦
中温化アスファルト舗装※は、工事で使用する加熱アスファルト混合物の製造・施工温度を低減することができる舗装です。この技術により、製造に必要な燃料消費量を削減すると同時にCO2排出量を抑制するもので「低炭素アスファルト舗装」とも呼ばれています。
当社は、これまで培った中温化技術をより進歩・発展させた「アスファルト舗装材料の化石燃料を使用しない低温混合技術」を2050年までに実現することに挑戦します。まず製造温度を100℃に抑えることにより、重油を使用した場合と比較してCO2排出量を約30%低減することができます。更に石油燃料による従来の加熱装置から電気エネルギーによるマイクロ波加熱装置を使用することが可能となり、製造時のCO2排出量をゼロにすることができると考えており、産官学と連携しながら、研究・技術開発を進めていきます。
- ※中温化アスファルト舗装とは
中温化アスファルト舗装(以下、中温化舗装)は、中温化技術(加熱アスファルト混合物を製造する際に中温化混合物用の特殊添加剤、またはフォームドアスファルトを使用する製造技術)によって、通常の加熱アスファルト混合物より、製造時の温度および施工時の温度を30℃ほど低減できるアスファルト混合物を用いた舗装です。
また当社は、「アスファルト舗装材料の化石燃料を使用しない低温混合技術」を長期的な開発テーマに掲げ、一般社団法人日本経済団体連合会が推進する脱炭素社会を目指す構想「チャレンジ・ゼロ(チャレンジ・ネット・ゼロカーボン・イノベーション)」に参画しました。今後、「アスファルト舗装材の低温混合技術」の実現に向けたロードマップを策定し、産官学と連携しながら、研究・技術開発を進め、より一層の企業価値向上を目指していきます。