
環境課題に対する日本道路グループの取り組み
現在を生きる私たちには、SDGsのゴールとされる2030年、世界各国で脱炭素を目指す2050年にそれぞれの課題や目標をクリアし、さらに、その先に続く世代に美しく豊かな地球を引き継いでいく責任があります。当社グループとしてもESGを重視した経営を推進しながら、自らの事業活動が地球環境に影響を及ぼす様々な課題に真摯に取り組み、解決に向けたアクションを起こす必要があります。
今回策定した環境ビジョンでは、90余年におよぶ道づくり・街づくりのプロフェッショナルとして、これからも持続可能な社会作りに貢献する企業であり続けるために、地球温暖化、資源循環、生物多様性という喫緊の地球環境負荷低減に向けた2050年までの長期的な目標を掲げました。
また、環境ビジョンの策定に合わせて、「カーボンニュートラルの実現」「循環型社会の形成」「生物多様性への配慮」を3本柱とする「行動指針」を定めました。環境ビジョンのもと、当社グループ役職員が「行動指針」を正しく理解し、自らが考え、解決に向けて行動することで、全てのステークホルダーに対して環境価値を提供するとともに持続可能な地球環境に貢献していきます。

カーボンニュートラルの実現
当社グループはカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けて、「日本道路気候変動対策行動指針」を制定し、2050年のCO2排出量実質「0」を目指してグループ全体での取り組みを始めています。建設事業、製造販売事業において使用する重機・車両の電動化を積極的に進めるとともに、2035年までに会社で保有するすべての乗用車のゼロエミッションビークル化を図ります。また、全事業活動の中でCO2排出量の割合が高いアスファルト合材の製造に関しては、2050年までに化石燃料を使用しない製造技術の開発を目指します。そのほか、オフィスを含む全ての事業活動で消費する電力を2040年までに100%再生可能エネルギーにします。これらの取り組みを進め、全事業活動におけるCO2排出量を2013年度比で2030年に50%削減、2050年にCO2の排出量、実質「0」達成を目指します。
日本道路気候変動対策行動指針(111KB)
循環型社会の形成
当社グループはこれまでも建設現場で発生するアスファルト塊、コンクリート塊の再生利用に取り組み、その再生資源化率は99%以上を維持しています。更なる循環型社会の形成に向け「日本道路循環型社会形成行動指針」を新たに制定し、その取り組みとして2035年までに再資源化率100%の達成を目指すとともに、分別の徹底により、建設混合廃棄物の排出率を2035年までに0.1%以下、最終処分0を目指しています。また拠点を含めた事業活動に伴う廃棄物の削減と3Rの取り組みを推進していきます。
日本道路循環型社会形成行動指針(79KB)
生物多様性への配慮
当社グループが「道づくり街づくりを通じて持続可能な社会づくりに貢献する企業」であり続けるためには、自然環境や生物多様性に配慮した事業活動が必要であると考えています。2020年12月に「日本道路生物多様性行動指針」を制定し、建設・製造販売の各事業において、取り組むべき行動を明確化し、環境マネジメントシステムの評価項目に組み込むことによりその実効性を高めています。また、地域社会と連携した植林活動や生態系保全活動を積極的に推進し、2025年までにすべての支店で生物多様性の保全に関わる取り組みを実施します。
日本道路生物多様性行動指針(113KB)